もったいない本舗『ヒストリー新聞』

──起業しようと思ったきっかけはなんですか。

もともと、学生時代はスポーツに熱心に打ち込んでいる少年でした。しかし、大学に進学し、そこで部活動をしている時に「自分は社会の上下関係がある世界には馴染むことができないだろう」と思うようになりました。その時点で「起業」という選択肢しか、私の中にはなかったんです。そんな時に、アルバイト先のコンビニで20歳ですでに起業している先輩に出会いました。そこで、とりあえず起業してみなければ何も始まらないことを知り、バイトで資金を貯め、ビジネス書をたくさん読んで、大学時代の間に起業への準備を進めていました。とにかく「なんでもいいから起業したい。」と思っていたんです。

──なぜ「古本販売」をビジネスにしようと思ったんですか。

私は大学生の時からたくさんのビジネス書や株式投資の本を読んでいたのですが、ある時にふと「自分が読み終わったこの本を、誰か他に欲しい人がいるかもしれない。」と思うようになりました。思い立ってすぐに、自分の持っている本50冊をデジカメで撮影して、人気オークションサイトに出品しました。そして、一週間で7冊の本が売れたんです。すでに経営の勉強をしていたので、7冊÷50冊=14%、これは月間在庫回転率14%だということがすぐにわかりました。その瞬間「これは、ビジネスになる!」と強く感じたんです。これが、私の中古本のインターネット販売の始まりでした。

──会社設立当初のことを教えてください。

当時まだ大学生だったので、オークションサイトで本の出品を行っていたのは、もちろん自宅です。自分が持っていた本だけでは限界があったので、山梨県内にある古本屋を巡りながら本の仕入れを行いました。当時、机も椅子もない部屋が私の仕事場だったので、ダンボールを横にしたものにマウスパッドを置いて、座椅子に腰掛けながら一人で作業をしていました。すべて手作業だったので、腱鞘炎と闘いながら出品していたのは今では良い思い出です(笑)そしてオークションサイトでの販売が軌道にのり始めた頃、より作業の効率化を図るため「アマゾンマーケットプレイス」への出品を始めました。それをきっかけに販売数と売上が倍近くに跳ね上がり、一人で手が回らなくなったので、母親に手伝ってもらっていた時期もあります。そして2003年4月1日、晴れて社会人となった私が一番最初にやったことは、税務署に行って個人事業主届け出をしたことでした。

──事業拡大の転機となった出来事を教えてください。

当時、同じ在庫をオークションサイトとアマゾンマーケットプレイスの2つのサイトに出品していましたが、効率化を考えアマゾンマーケットプレイスだけの出品に切り替えました。すると、在庫数を増やすたびに売上が増加。それから夢中で在庫数を増やすことに集中しました。さらに創業当時、今まで郵便局で商品を発送していたのですが、「ヤマト運輸メール便」というサービスを利用すれば、さらに安い単価で発送できることを知りました。その値段にビックリして、たまたま家に荷物を届けてくれたヤマト運輸の方に聞いてみたんです。自分がやっている事業を説明した後にメール便を利用したいことを伝えると、次の日その方がさらに50円ほど安い値段で利用できることを知らせにきてくれたんです。後日聞いた話によると、上司を説得してまでこの値段を通してくれたそうです。理由を聞くと「“未来”があると思ったから。」と言われました。私は一生涯、この方には足を向けて寝れない、と思っています。

──会社を立ち上げた当初、大変だと思ったエピソードを教えてください。

最初は自宅で作業をしていたのですが、事業拡大と共に在庫数が増えるにつれて商品の置き場に困るようになりました。そこで、改造した「海洋コンテナ」を販売している業者からコンテナを購入し、そこで商品入力や査定、在庫管理を行うことにしたのですが、密閉されたコンテナが、とにかく夏は暑くて冬は寒い。電気も通ってないので、真夏は上の服を脱ぎながらピッキングをしていました。梱包は自宅で行っていたので、コンテナから自宅まではママチャリで商品を配送。今考えると『もったいない本舗』の初めての設備投資は、この“ママチャリ”でしたね。その後、山梨県都留市の小野に倉庫を借りることになりますが、そこにもエアコンはなく、夏場は窓を開けても閉めても地獄。そんな状況で仕事をしていたので、今でも暑い日にはこの時期を思い出します。

──『もったいない本舗』の屋号には、どんな意味が込められていますか。

“もったいない”。このシンプルな想いから弊社は始まりました。日本全国のお客様から、本、CD、DVD,ゲームソフトをお売りいただき、インターネットを通してリユース(再販売)する。この事業を始めてから、私はあることに気がつかずにはいられませんでした。「まだ、読むことが出来る本が、たくさん捨てられている…。」という事実です。捨てる本の中には、他の人が欲しい本だったり、他の人が読んだら役に立つ本がたくさんあります。まだ読めるのに、その本が日本中でゴミに出されているのです。弊社の屋号『もったいない本舗』も、そんな思いが込められています。私たちの取り組みは、本を「リユース」することです。本などを買い取りさせていただき、そのクリーニングを行って、次に欲しい人に販売させていただく。そして、この活動は小さな取り組みかもしれませんが、

小さいながらもエコにつながり、日本中の“もったいない”のお手伝いをさせて頂いていると自負しています。

──今年で会社を創業して13年目になりますが、印象に残っている出来事はありますか?

海洋コンテナを購入した後、さらに在庫数が増えてコンテナがいっぱいになったので、自分たちで手作りの倉庫を作ったことです。単管パイプとベニヤ板を買ってきて、1〜2ヶ月位で作りました。まるで秘密基地を作っているような感覚で、男心がくすぐられてワクワクしたのを覚えています。その後借りることになった小野倉庫で、初めて閉店商材を引き取ることになったのもかなり印象深いです。トラックを借りて、7〜8万冊の本を倉庫まで運び込んだのですが、真冬だったのにも関わらず半袖で作業をしていたほど荷物の搬入がハードでしたね(笑)自分で体や手を動かして仕事をした経験があるからこそ、今の現場の作業効率の改善や新しいアイディアにも繋がっていると思います。

──『もったいない本舗』の強みを教えてください。

業界最大級のタイトル数と業界最高クラスの配送スピードです。それが実現できている背景には、独自の社内システムとフラットな組織での経営、そしてなによりスタッフ全員のチームワークの良さがあるからだと思います。現在、山梨県内にある複数の事業所や北海道などのすべて拠点をインターネットを駆使したツールで繋げ、いつでもコミュニケーションを取れる状態にしています。そうすることによって、コミュニケーションのハードルを低くし、その場にいない人とでも簡単に会話ができるようにしているのです。さらに、社内SNSを導入しているので、気軽に情報交換もできます。また、一般的なピラミッド型の組織体制ではなく社員同士は限りなくフラットな状態なので、新しいアイディアや、建設的な意見も生まれやすい環境だと思います。

──仕事のやりがいを教えてください。

よく聞かれる質問です。しかし私たちは、仕事を通して第一にお金を稼がなければいけません。そうしなければ、生活ができないからです。この軸をずらしてはいけません。しかし、お金を稼ぐだけではない、というのに気づくことが仕事の面白さです。ここに、個人個人で価値観を見出しながら仕事をしていく必要があります。仕事が面白いわけではありません。仕事を面白くする人がいるから、仕事というのは面白くなります。ここにやりがいがあると考えています。つまり、自分の価値観をベースに、自分自身でやりがいを見つけることが必要です。また、会社としての仕事のやりがいは、「日本中に“もったいない”を掲げて、日本中の“もったいない”を受け取ること」です。私たちでも驚くほどのたくさんの“もったいない”を、全国のみなさまから毎日受け取っています。ここまで多くの“もったいない”を目にすると、次の人へこの“もったいない”を繋げないわけにはいきません。私たち『もったいない本舗』としてのやりがいは、ここにあります。そして、古本業界最上位のサービスを提供すること。それを目指しながら、さらに次の仕事のやりがいを見つけていきたいです。

──『もったいない本舗』では、どのような人材を求めていますか?

『もったいない本舗』が求める人材は、“みんなと仲良く仕事ができる人”です。技術や知恵は、自分で勉強すればなんとか身につけることができますが、その人の人間性やこれまで生きてきた姿勢などは、勉強では身につけることはできません。例えば、「バイトで与えられた仕事を一所懸命やる」なども立派な人間性です。「一所懸命物事に取り組んで、みんなと仲良く仕事ができる人物」、それが私たちが求めている人材です。スタッフの誰もが働きやすいと感じる環境を一緒に築き上げてくれる仲間を、私たちは待っています。

──今後の企業としてのビジョンや目標などを教えてください。

インターネットの小売業は、まだ始まってわずか10数年しか経っていません。『もったいない本舗』が取り扱っている本・CD・ゲーム・DVDの産業は、世の中全体から見たら縮小傾向にあるように感じるかもしれません。しかし、これをインターネットだけのカテゴリに当てはめてみると、非常に成長率の高い産業だということがわかります。たくさんの本を取り扱っている某大手ECサイトが、日々大きくなっていることは多くの人がご存知かと思います。『もったいない本舗』が今後やるべきことは、既存事業にさらに磨きをかけること。そして新規顧客の獲得はもちろん、既存顧客のリピート率アップに向けて、細部にまでこだわったブランディングを強化していくことです。今後3〜5年後の目標は、古本業界における更なるシェア拡大です。

──『もったいない本舗』はどのような社風の会社だと思いますか?

私たちの仕事は、買取をした本・CD・DVD・ゲームを、次に必要としている人により早く、より正確に届けることを目指す物流がメインです。受注システムの改善から伝票の出力、商品のピッキングにクリーニング、梱包など、あらゆる作業を行うことになります。これらの仕事は一見、個別の作業のように見えますが、実は携わるすべての人との相互コミュニケーションがなければスムーズに進めることができません。そのため、チームワークを何よりも大切にしている会社です。日々のOJTはもちろん、毎月の社内研修などで先輩と一緒に楽しみながら仕事への考え方や知識、技術を学ぶことができます。スタッフ全員が自然とサポートし合える職場なので、新入社員からも働きやすい環境だという声を多く聞きます。

──学生の方へメッセージをお願いします。

就職活動は、とても大変な活動です。それはなぜか、あなたは考えたことはありますか?採用する側も“本気”であなたにぶつかっているからです。就職したいと思う人の“本気”と会社の採用活動の“本気”がぶつかり合うから、決して簡単ではありません。『もったいない本舗』では、あなたの頑張っている「本気度」を見ています。「本気」の気持ちは、必ず相手に伝わります。ぜひ一生懸命就職活動をして、悔いのないよう本気になってみてください。あなたのご応募をスタッフ一同、心よりお待ちしています。

 

(2016.3月現在)


先輩社員が教える『代表・檜垣宏輔はこんな人!』

一言でいうと「万能人」です!

 会社のトップの立場であるにもかかわらず、経理や発注に始まり、お客様との電話での対や、ひいてはご商品の査定や発送などの、現場の物流の流れなど、こちらがビックリするぐらい細かい部分までを、すべて把握しています。

 そして常に「どうしたらもっと効率化ができるか?」「どうしたらもっとより良いサービスに発展できるか?」というアイディアを、どんどんと絶えることなく出されるので、「代表はいったい一体いつ休んでるんだろう…?」と感心しきりです(笑)

 そんなアイディアマンな代表ですが、週一でのミーティングを各部署ごとに設け、代表自ら出席頂き、現場の声につねに耳をかたむけてくださっています。私たちも仕事上で気になった点や思いついた考えが、すぐに上司に報告できる体制になっているのでとてもありがたいです!

 また、どんなに忙しい時間の中のミーティングでも、嫌な顔ひとつせず、冗談をいって歓談をしていただけるので、そんな気取らない人柄もとっても魅力的です。

(法能本社勤務 山本)

とにかく新しいものを取り入れるのが早いです。

 社内SNSやiPad pro、また独自のツールなど、便利だとわかればまず試してみる、そしてすぐに仕事に取り入れるところに驚くばかりです。

 柔軟な思考の持ち主なので、古いものに固執することなくバッサリと切り捨てる潔さもあります。これは普通の会社ではなかなかできないことなので、フットワークの軽さも強みだと思います。こちらも日々置いていかれないように必死ですが、そのおかげでいつでも新鮮な気持ちで仕事することができています(笑)

 また、グルメでお酒好きな方なので、同じお酒好きとしては、(僭越ながら)とても楽しい飲み相手でもあります。ワインにウイスキー…おすすめのお店や銘柄などで盛り上がれるのが、とても楽しいです。

 社長はたまにしか顔を出さない、という会社も多いですが、会社のトップでありながら、社員との距離がとても近いのが特徴です!

(札幌支所勤務 櫻井)

話すだけで、相手の性格を見抜く能力がすごい!

 ミーティングなど一緒にしていても、私の考え方の特徴や仕事の進め方のクセなど、ズバリと言い当てられてしまうこともしばしば。それでも、一人ひとりのアイディアや発想については一切否定せず、同じ目線で自由にブレストする機会を多く与えてくれるので、上司だということをたまに忘れてしまいそうになります(笑)

 また、ビックリするような仕事の量をこなしているはずなのに、仕事の確認メールやチャットの返事がすごく早いのにも驚きます。会社トップという立場なのにも関わらず、会社全体の仕事を把握し、それを処理する能力が予想の遥か上をいっている印象です。これは、誰も真似できないところだと思います。

 グルメな方なので、美味しいお店やお酒をポロッと口にすることがあるので、それを聞いてこちらも忘れないように必死にメモを取っているのが、私の密かなブームです(笑)

(甲府倉庫勤務 島村)

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